https://www.gifu-np.co.jp/news/20190707/20190707-154079.html

7月7日の岐阜新聞より

古民家建築の専門家でつくる全国古民家再生協会岐阜第二支部(岐阜県大垣市)のメンバーが6日、八百津町八百津の古民家で最新技術を生かして耐震性などを点検した。床下はロボットを使って診断した。伝統技術が残る古民家を存続させるための判断材料として、住民に生かしてもらう。中濃地域では初めて。

同協会は職業技能振興会が認定する古民家鑑定士でつくる団体で、県内には二つの支部がある。調べたのは築100年以上とされる民家で、鑑定士ら6人が参加した。

建物に傾きがないかなど約600項目をチェックしたほか、わずかな揺れを感知するセンサーを使い耐震性能を調べた。床下は狭小空間点検ロボットを遠隔操作で走らせ、電波で送られた映像をパソコン上で確認した。シロアリの被害や支柱の割れがないかなどを探ったが異常は見つからず、一緒に見守った住民は安堵(あんど)の表情を見せていた。

協会は、古民家鑑定と耐震診断、ロボットによる床下診断の3項目をまとめた点検プランを広く普及させたい考え。同支部の吉田雅一支部長は「伝統技術が生かされた古民家には文化的価値がある。安心して古民家に住み続けてもらえるように活動を充実させる」と話していた。