平成の終わりと令和の始めに、2件の古民家鑑定を行いました。
現場は築50年の伝統工法の家。

近々改修計画があるために、耐震強度などを図るのが主な目的です。

ゴールデンウィーク真っ只中にもかかわらず、飛騨から岐阜第一支部長である大下竜一鑑定士が駆けつけてくださいました。

本日は4人で鑑定。伝統再築士である岐阜第二支部支部長・吉田雅一と、 再築士会岐阜の支部長・堀 行男氏。

1週間前の全国大会でも、今年の決意を表明しあった関係。真剣に進めていきます。

耐震性を図るために、固有振動を測定する装置を家と平行に置きます。

二階の梁上には、同じ装置を同じ方向に設置。

この耐震の測定の仕方は「時刻暦応答解析」と言って、通常は高層ビルなどの揺れを図るときの方法です。

古民家は、建築基準法では「想定外」の建物となってしまい、簡易な方法で振動を図ることができません。よってこのような精密な装置を使ってん物理的に把握します。

(自治体などが推奨している通常の耐震診断は、あくまで設計士の目視によるものであり、このような機械を使って行うわけではありません。)

測定器では、建物の固有振動のデータがとられていきます。揺れが1000回を超えたところで一旦データを取り、同じことを誤解繰り返します。そのデータを本部が解析して、伝統耐震診断書が発行されます。

 

この日は風もなく、道から遠い落ち着いた場所でのデータ回収でしたので、正確な測定値が取れたのではないかと思います。

「伝統耐震診断」が終わった後は、改めて目視で現場調査を行う「古民家鑑定」が始まります。