「ゴメン、これ以上の片付けはムリ!」とリノベーション工事前日、お施主様よりメールが入りました。

ふだんは、工事前にある程度人を連れて、工事に入るための片付けに行くのですが今回はほとんどモノがなかったので、大丈夫かと思っていました。

行ってみれば、ほとんどが片付いています。ただ、唯一残っていたのが、この大量の花器。

そこでお母さんと「まぁ、これは古くさいから捨てましょう、これは志野のいい品だから取っておきましょう」とやって半分以下にしました。

断捨離、これだけのモノを捨てられない人は、欲張りだからでしょうか?決断力がないからでしょうか?

いいえ、「優しいから」です。八百万の神さまに悪いと「まじめ」な人だからこそ、モノへの罪悪感から捨てることが辛いのです。

ほら、庭の水栓でさえこんなに丁寧に使われるんですよ。

ですから、私はたくさんの考慮の上「バチが自分に当たるように」一緒にその人とモノを捨てることにしています。何でも私のせいにしてくださればいいのです。

その結果その人の空間が広くなり自由になったり、また買う楽しみが持てたり、新しい製品が売れたりすることの方がよほど良いことだと思っています。

(モノへの囚われは、85%以上の人が持っているとさえ言われています。)

ちなみに私は、年に数回はこのように、人様の家のものを捨てる仕事が入ります。トラックに何杯も捨てます。ですから正直、「買うのが怖い病」にかかりました。よって私が薦めるものは本当に必要な物だけです。そこはお客様にとっていいことだと自分では思っています。

モノを捨てることで心に痛みを感じる方は、ぜひ古民家再生協会にご相談ください。プロとしてあなたの心が軽くなるお手伝いをさせていただきます。バチは私にあてて、ぜひゆったりしたお家で、きれいなものにふれながら暮らしていただきたいと願っています。