明治の建物を「古民家再生総合調査」しました。今回は関市からの依頼です。
まずは、支部長挨拶と本日のスケジュール説明。市の職員さんがたくさん見学に来てくださったので随分賑やかな始まりです。
一つ一つ鑑定をしていく中で、愛知支部の床下インスペクターも到着し、床下診断。診断ロボットのおかげで、床下に潜らなくても畳の上のモニターで見えるので、皆さん興味津々です。
でも一応潜ってみたくなってしまう皆さん。
「あーでも、潜るとこの程度しかわかんないよ!」と診断機械の能力を改めて実感されていました。
持ち主さんの使い方が良くて、心が良いまま残されている昔の階段。
中庭に面した縁側からもにかいに上がれるようになっています。
つまり、中と外に境がありません。日本人の住宅感「室内と自然を完全分離しない」精神がよく表れている味わいのある間取りです。
最後は、シンガーミシンの美しさに見とれて終了。
「これって使えるんですか?」と皆さんがおっしゃいますが、岐阜にはまだ治せるミシン屋さんがあります。もし使えたらすごいですね。いちど修理に出してみたい気がしました。
朝は土砂降りだったのに、真面目な態度が天につうじたのか、屋根のチェックも全て滞りなくできました。
増築が多いので、よくないなと思うところが満載です。改めて、建物と自然の戦いを見るような思いで鑑定を終えます。
最後のこの箇所なんかは、なぜ壁の板金の下方が右側にせり出しているかと言うと、このままこの板金をU字に曲げて樋にしているからなんです。まあまあ無茶苦茶な処置です。鑑定士の田口さん「適当すぎる!」と怒りまくっています。
この鑑定結果を踏まえ、ある程度口頭でも市役所の方に今後の再築方針をアドバイスしながら終了です。
鑑定結果は1ヵ月後。報告が楽しみです。