少なくとも岐阜の田舎において 「家と土地は余りはじめて」います。

昨今では、例えば東京でマンションを買われた一人息子さんは、大体3〜4軒の家を持ってしまうそうです。自分のご両親の家、ご両親それぞれの実家、奥さんのご実家など、自分が住んでいない土地の家を相続せざるを得ないのです。

わたしが古民家再生協会の支部となってから、余った家のご相談はもちろん、古民家を欲しいと言う相談も多く受けてきました。

しかし岐阜市や大垣市から車で30分も行くと田舎になっていくので、住み手を失っていく家がたくさんあります。不便だからと敬遠されるのですが、時間で言えば30分です。

私はここで、街の価値が上がれば住んでくれる人も増えるのになと思うわけです。自治体も地元住民の意識も、街のブランド性を理解できていません。

このたび、養老町とはこの件において協定を結ぶ運びとなりました。私ども全国古民家再生協会とは空き家対策についての協定です。とはいえ、当協会はJTBや全日空とも共同して観光地化の促進をお手伝いもしています。戦国時代、「立地のいい」岐阜が落とせるかがどうか天下の分かれ道だったわけですが、そんな便利な地の利の価値を、県民はあまり理解していない気がします。

私としては日本に於いて岐阜は便利で、観光資源もたくさんあると思います。民間企業の力を見込まれての協定です。今まで自治体だけではやりにくかった解決策を、民間の力とアイデアで打ち出していければと思います。

12月2日は、岐阜県で初めての自治体と当協会の協定です。会員一同 非常なる責任と闘志を感じております。

初めての連携だからどこまでできるか、ではなく、

「ここまでやるんだ」と目標を定め、精一杯努力させていただきます。

令和元年12月1日

一般社団法人古民家再生協会 岐阜西濃

理事 吉田良子