京都の書家

板倉華游さんが、2018年10月にご逝去なさいました。10月、11月に個展を控え、来年にはパリでと意気込んでおられた矢先の訃報でした。

お葬式を終えてトボトボと岐阜に戻り、あるお母さん(80)のおうちに行きました。台風で飛んだ雨樋の修理をした10年来のお施主さまです。

「ホントにいい方達が来てくれてね、きちんとやってくださったよ。やっぱりあなたのとこの人は違うなと。特に奥さんはいいね、感じのいい、優しい、ステキな人やったよ。あんなのはもう、大好きな人なんやからね。」

皆に好かれている人だろう、ではなく「大好きな人だから」と断定される。初めてでびっくりしました。でもそれだけで、すごく豊かで暖かい心になりました。言われた方も言った方も聞いた私も、みんな幸せになりますね。

私も「大好きな人」って言葉にしよう。とそう思いました。

板倉華游さんもその旦那さんも娘も息子も孫も「大好きな人」です。遺族はかなしいですが、みんなと前を見て上を見て行きていきたいと思います。